経歴
下関市立大学経済学部卒業。
社会保険労務士。
佐賀県社会保険労務士会会員
大学卒業後、地元に戻り団体職員、ゴルフ場に勤務。現場勤務を経て、主に総務、経理、管財、電算処理、財務関係の業務に携わる。
平成22年12月、佐賀県江北町(自宅)において下村社会保険労務士事務所を設立。
長年の総務、経理業務に携わってきた経験を武器に、労働局では助成金申請アドバイザーとして のべ800社以上の相談を経験。
助成金活用コンサルティングおよび人事、労務をとりまく会社経理の分野を得意とする。
人を活かし、お金を活かす、社内コミュニティづくりの伴走者として会社と従業員の幸福の架け橋になることを事務所の経営理念としている。
趣味は、アウトドアキャンプ、ゴルフ(下手です・・・)、愛犬チョコ(トイプードル)と山歩き、また日本酒、焼酎には目がないです。
脱サラして社会保険労務士へ
大学卒業後、選んだ仕事はサラリーマンでした。
地元の企業で販売、購買の事務を行っていましたが7~8年経った頃先行きに不安を感じながらちょっとノイローゼ気味になりかけていたとき、上司に異動願いを申し出たところ、関連会社の総務、経理の責任者として出向することになりました。
これが私の社労士を目指すルーツだったように思います。
何せ総務、経理部門は私にとって初体験のところ、伝票入力、給与計算等々見ることやることすべてが勉強の毎日でした。
出向した会社は食品製造の工場で従業員の多くはパートタイマーの方達でした。他にも工場が2ヵ所あり、夜勤有りの最新鋭の設備が整ったとろでした。そこでの3年間はバタバタでしたが非常に充実した日々を送ったような気がします。
その後、思うところがあって、転職です。次の職場でも総務、経理の責任者として13年間磨きをかけてきました。
当時、社長の影響で焼けボックイに火がついたといいますか、今はやりの「いつやるの?今でしょ!」ではありませんが、思うばかりでなく「やらんといかん!」「やるか、やらないか」が心に突き刺さり、一気に猛勉強モードに突入。
悪戦苦闘の末、平成21年8月に行われた社労士試験に合格。
以前から先行きに不安を感じていましたし、そのとき強く意識していたのが、次のステージ、イコール、自分で商売を始めるということ。
どこか別の会社に再就職するなどという気は毛頭なく、自営に向けての想いが、ただひたすら頭の中を駆け巡りました。もちろん、自営業をやっていくことについては、不安はありました。
でも、不安以上に、一刻も早く次のステージに進んでみたいという想いの方が勝っていましたね。
そして退職を決意!。退職を決意したときには、“自分にはこの業界で培った「人に対するスキルと経営のノウハウ」が身に付いているという思いがあり、これが唯一の財産ながらも、次のステージで勝負できるのではと感じていました。
私にとっての自営業は国家資格である社会保険労務士資格で個人事務所を開業することです。
これなら元手も少なくて済みそうだし、たとえば「下村事務所」という具合に自分の名前を看板に出して商売をやることができるし、何だかイイね!って思ったんです。
社会保険労務士は、会社、働く人、行政という三者の仲立ちをすることによって、それぞれの利益を最大化していくことがその主な業務内容というこの資格は、何だか自分に向いているような気がして、とても魅力を感じていました。
よし、この資格で開業して、次のステージに花・華を咲かせよう!
会社を退職したのは、平成23年の3月末のことでした。
社会保険労務士になってよかったと感じること
それには大きく2つあるのですけれども、その1つは、相手にありがとうって言ってもらえたときです。感謝・お礼の気持ちを伝えてもらえると、あぁ、自分がお役に立てたのだ、この仕事を選んでよかったなって実感できますから、ホント、社労士冥利に尽きますよね。
もう1つは、マニュアル等に書かれていない厄介な案件にチャレンジして、うまく処理できたとき。いわゆる成功体験っていうものですけれど、とにかく快感、これはもう病みつきになりますよ。
だけど、そんなに簡単に、感謝の言葉を聞いたり、成功体験を味わったりすることができるわけではありません。相手が納得し、そして自分も納得できるようなよい仕事をしたときに、初めてそのような状況=よい評価を手に入れることができるのですね。
もちろん、よい仕事をすればよい評価をしてもらえるという図式は、サラリーマンであっても自営業者であっても同じように当てはまるでしょうが、特に自営業者の場合は、仕事の質・完成度によって、自分に対する評価が様々な形で顕著に現れてしまいますから、よい仕事をするということに、かなり注意を払わなければいけません。
たとえば、タイムリーで有益な提案を行い、それがクライアントの業績アップに繋がれば、ひょっとしたら顧問報酬を上げていただけるかもしれないし、場合によっては、「先生に知り合いの会社を紹介したいんですけど…」なんていう最高のご褒美をもらえるかもしれない。
一方、何の目的も持たずに、ただ形式的な定期訪問を繰り返したところで、顧問契約の解除が、もはや時間の問題になるだけ。
セミナー依頼などにしても然りです。講演に来てくれた人たちが興味を持って楽しく有意義な時間を過ごすことができれば、また声を掛けてもらえるかもしれないし、そうでなければ、それ以降は梨の礫になってしまう。
そんなことを繰り返した結果、相手にとってよい仕事とは一体何なのか、そして自分にとってよい仕事とは一体何なのかを真剣に考えるようになりましたね。
ところで、どうやったらよいのか分からなくて苦労する仕事って、結構多いような気がします。
でも結局のところ、そうやって自分が苦しんだり悩んだりしたその先に、初めて、よい仕事をすることができるようになるんじゃないのかなって思うんです。
つまり、苦労した仕事の数が多ければ多いほど、将来、良い仕事を数多くすることができるようになる。そうであれば、すべては修行、いろいろな仕事にチャレンジすべしと考えるようにしているんですね。
たとえば、「ウム、確かにこのままでは納得できない。」という具合に、自分が心底、感情移入できる案件が来たとします。そして、徹底的に勝負して、埋もれてしまいそうな権利を発掘してやるぞって決めたとする。
そうしたら、たとえ打破するための方法が見つからないとしても、絶対に諦めないようにするんです。そんなときは、自分で原理を考え、可能であれば人からヒントをもらったり、場合によっては盗んだりする。
そして、行政機関と一戦交わす際には、理論で武装し、提出書類の量で攻め、情で落とす。絶対に結果を出すんだっていうことを頭の中で強く念じ続ければ、そのうちに明かりが少しずつ見えてくるんです。
幸いにして、よい結果を出すことに成功し、それを携えてお客様のところへ行ったときに、次のような言葉をいただけたなら、それが私にとって最高の勲章となります。
「ありがとう」
「助かったよ」
「勉強になりました」
笑顔で“どういたしまして”の返礼をするとき、それまでの苦労などいっぺんに吹き飛んでしまいますよね。
社会保険労務士の仕事を通じて思うこと
社会保険労務士のミッションだとか、そんな大それたことを語る資格は、私にはありません。
ここでは、私が社会保険労務士として意識していることをちょっとだけ語らせてください。
これはと思ったことに対しては、とにかく、チャレンジする。
失敗してもいいんです。
確実なのは、何かをやらなければ、何も変わらないということなんです。
生きていく中で、様々な選択を強いられますけれど、失敗することばかりを気にして、選択することを躊躇していたら、現状を変えることはできないですものね。
何もしなかったことを将来後悔するくらいなら、自分の今の可能性にかけてみることを選択する、そして、万が一、失敗したとしても、そのときはそのとき、また考えればいいと思っています。
過去の時間を取り戻すことはできないけれど、失敗なんて、そんなものはいくらでも挽回できますからね。
成功したか失敗したかではなく、やったのかやらなかったのかが大切なんです。
だから、これはと思ったことに対しては、とにかく、チャレンジするようにしています。
社会保険労務士 下村 主税(しもむら ちから)